宗教章について

スカウトは自身の信仰をあつくし、自然と社会の恵みに感謝するように、また、お礼の心で自然をいつくしみ、社会に奉仕するようにつとめます。
宗教章はスカウトたちがそれぞれの信仰を深めていくことを励ます章として、この章への取り組みをきっかけに、個人としての明確な信仰への導きとなるよう、各教宗派の協力のもとに設定されています。
宗教章には、「神道」「仏教」「キリスト教」「金光教」「世界救世教」「天理教」があり、「宗教章授与基準」に基づいた各教宗派による授与基準が設けられています。

宗教章は多くの教宗派からのご協力をいただいて設置されたもので、1級以上のスカウトが、宗教章授与基準を制定している教宗派において基準を満たしたときに授与されます。宗教章は進歩・進級記章とは性格が異なりますから一人のスカウトが複数の宗教章を取得することは基本的にありえません。指導者がスカウトの成長の度合いを考慮した上で、宗教章の取得を奨励する段階であると判断し、スカウトにも宗教章取得の意思があることを確認した場合は、スカウトと保護者を交えた話し合いを持つことが大切です。スカウトの家の宗教とスカウト自身の考えや関心とのかかわり、宗教章のあり方や主旨などについて共通認識をします。スカウトが宗教章取得のための指導を受ける手段がない場合は、該当する教宗派にお願いし、指導を担当していただける教導職の方とよく話し合い、ご理解をいただいたうえでスカウトに紹介し指導していただきます。

宗教章に関する基準

●教育規程施行細則7-7-1 授与基準
宗教章の授与基準は、次のとおりとする

  1. 登録完了の1級以上のボーイスカウト、ベンチャースカウト及びローバースカウトであること。
  2. 自分の所属している教宗派の歴史と教えを知ること。
  3. 自分の所属している教宗派の宗教行事について知ること。
  4. 礼拝の方法について知ること。
  5. 信仰に基づき、地域社会のために奉仕すること。
  6. 自分の生活の中に教えをどのように実践しているか記録を提出すること。

各教宗派は、前項に基づき授与基準を制定し、本連盟の承認を受けるものとする。

●教育規程施行細則7-7-2 申請手続きと授与
宗教章の授与基準は、次のとおりとする。

  1. 教導職は、本人が宗教章授与基準に達したと認めたときは、所属隊長と協議のうえ、授与申請の手続きを行う。
  2. 授与申請の手続きは、図示のとおり教導職から教宗派当局及び県連盟を経由し本連盟に対して行う。
  3. 本連盟は、この申請が適当と認めたときは、宗教章を県連盟に送付する。ただし、県連盟と教宗派当局の要望があるときは、直接に教宗派当局に送付することができる。
  4. 本人に対する授与は、所属隊長が教導職と協議して適当な時期と方法を定めて実施する。ただし、両者の了解のうえで教宗派当局が直接授与することができる。

各教宗派の授与基準

各教宗派の授与基準は、日本連盟ウェブサイトで確認することができます。