天台宗

1.天台宗の教え

天台大師の教えを日本に伝え、比叡山を開いて教え弘めたのは 伝教大師最澄(さいちょう)です。その教えは…

第一 全ての人は皆、仏の子供と宣言しました。(悉有仏性)
釈尊が悟りを開かれたから、悟りの世界が存在するのではありません。それはニュートンが林檎の 落ちるのを見ようが見まいが引力が存在するのと同じことです。悟りへの道は明らかに存在するので す。そして悟りに至る種は生まれながらにして私たちの心に植付けられていると宣言しました。あと はこのことに気付き、その種をどのように育てるかということです。
第二 悟りに至る方法を全ての人々に開放しました。
仏教には八万四千もの教えがあると言われていますが、それらは別々な悟りを得る教えではなく、 全ては釈尊と同じ悟りに至る方法の一つでもあるのです。例えば座禅でも念仏でも護摩供を修するこ とでも、巡礼でも、写経でも、もっと言えば茶道、華道でも、また絵画、彫刻でも方法はさまざまで いいのですが、そこに真実を探し求める心(道心)があれば、そのままそれが悟りに至る道です。日 常の生活にもそれは言えることです。 多くの開祖を輩出した天台宗が日本仏教の母山と言われるのも、また日本文化の根源と言われるの もこのことからです。
第三 まず、自分自身が仏であることに目覚めましょう。
そのために天台宗ではお授戒を奨めています。戒を授かるということは我が身に仏さまをお迎えす ることです。仏さまとともに生きる人を菩薩といい、その行いを菩薩行といいます。
第四 一隅を照らしましょう。(一隅を照らす運動)
心に仏さまを頂いた人たちが手を繋ぎ合って暮らす社会はそのまま仏さまの世界です。一日も早く そんな世の中にしたいと天台宗では考え「一隅を照らす」運動を進めています。 まず自分自身を輝いた存在としましょう。その輝きが周りも照らします。一人一人が輝きあい、手 をつなぐことができればすばらしい世界が生まれます。
さらに天台宗について学びたい方は、こちらまで(外部リンク)

2.天台宗の宗教儀礼

◎天台宗宗教儀礼次第
先 開式の辞
次 天台宗歌斉唱
次 礼拝
次 懺悔のことば
次 帰依のことば
次 仏の教え
次 誓いのことば
次 開教のことば
次 般若心経
次 伝教大師のお言葉
次 スカウトの誓い
次 閉式の辞
各次第の内容についてはこちらを参照してください。
天台宗歌など宗教儀礼で使うソング類を視聴・ダウンロードできます。

3.宗教章について

(1)天台宗の授与基準について
〈天台宗(昭和52年4月承認)〉
天台宗務庁 天台宗スカウト連合協議会
1. 登録完了の1級以上のボーイスカウト、ベンチャースカウト及びローバースカウトであること。
2. 釈尊の伝記と教えについて述べること。
3. 仏旗と仏教章の意義を知ること。
4. 宗派の名、本山の寺号と所在地、本尊の御名、宗祖の御名を知ること。
5. 宗祖の伝記について述べること。
6. 宗の教義の概要を述べること。
7. 礼拝作法を知り、実際に行いうること。
合掌の仕方 念珠の持ち方 焼香の仕方
8. 仏壇の荘厳について
9. 家庭勤行について
10. 仏教讚歌を歌いうること。
11. 仏教行事の意義をしること。
12. 報恩感謝の生活への実践記録を提出すること。
13. 宗派の信仰に基づき、地域社会及び寺院のために奉仕すること、又奉仕記録を提出すること。
(2)天台宗仏教章の取得について
仏教章の取得の流れや、各受講教程の課目など取得に関する詳細はこちらを参照してください。